時代と共に新人教育のあり方は変わるものですが、正にここ数年で新人教育の方法が変化を迎えようとしているのではないかと現場肌で感じています。
今回は、実際に私がここ数年で感じたドラッグストアでの教育の変化について書いていこうと思います。
今回の内容はこちら↓
現代人の仕事に対する考え方・特徴
給料よりワークバランス
近年では、”収入”よりも”働き方”と言う考え方が拡がりを見せています。いわゆる”ライスワーク”にならない”ライフワーク”です。”モノ”に溢れた現代にとって「ただ生きるため、食べるためだけの為に仕事をすることはナンセンス」と捉えている人は多いと思います。私も賛同。しかし、プライベートを重視する余り”興味の無い仕事”に就くと言う事であれば反対。
大半の方が人生を生きる上での”時間”と”労力”の多くを仕事に費やすことになるからです。
働き手不足が教育にも影響している
よく言われる「今の若者はなっとらん!」みたいなものは、時代の変化についていけなくなった教える側の言い訳にすぎません。
いつの時代だって、一括りに”新人”と言っても相手は人間であり色々な性格や個性があるものです。
しかし、新人教育が時代背景に影響を全く受けないかと言うと、そうは思いません。
いつの時代も仕事の価値観は社会的背景が影響を受けています。今の若者の時代背景と言えば”少子高齢化”。専門性が高い人材であれば引く手数多。条件を落とせば、ある種仕事に困ることはありません。
そして、その世代の特徴で言えば”ストレートな表現で注意される”ことを嫌うと言うことです。
働き手不足の社会背景のため、口当たりの良い言葉になれたこともあり、直接的な表現の言葉に慣れていないという特徴。
(私も苦手…程度の問題かもしれませんが…。)
新人教育の際には”言葉選び“と注意する”タイミング“がとても重要になってきます。
指導をするタイミングと言葉選びには注意していきたいものです。特に時期尚早のタイミングでの指導や注意は、かえって教育には逆効果!本当に実感しております。
新人教育が変わったのではなく、教える側も忘れている
一方で先程も言ったように、いつの時代も新人教育に苦労することに変わりはありません。
つまり、”教える側”である先輩達がただ単に新人だった頃の自分を美化しているだけで、教育の仕方は今も昔も変わってはいない説です。
私自身も新人に教えている時に「この位の事、私は新人の時には既に出来ていた」と思うことがありますが、「本当にそうか?」と自分に投げ掛けなければ教育は行き詰まってしまうのだと感じています。
実際に私が出会った新人達
実際に私が新人教育をしてきて「時代は変わったな」と感じた場面を紹介したいと思います。
熱血指導は逆効果!?”Sさん”の場合
これは、私が小型の店舗の店長をしている時の話です。
他の店舗でも少し難しい性格で扱いに困っていると言うことで、小型店であるウチの店舗に”Sさん”が配属されました。
少し虚ろでモチベーションの低下がある様に感じた私は「“親身感のある熱血教育”ならきっと分かってくれるだろう!」と、初日からお客様に対する挨拶だったり、商品棚のメンテナンスの方法だったりを気合いを入れて行いました。
結果…。
見事に嫌われてしまい、上役にクレームを入れられてしまいました。
上役からは「初日から、細かい指導をし過ぎだ!」と私が注意を受けるかたちとなりました。
彼女はまた他店へと異動となり、今や時短勤務のため社員ではなくパートとして働いています。
確かに問題のある子の教育は難しいです。
現代の若者は、ストレートな指導を嫌うことも多いです。
しかし、元凶になっているのは間違いなく私の焦った教育方法。
この一件があって以来、私は教育の”タイミング”と”言葉選び”に気を遣う様になったと言う訳です。
業務の意味を説明する大切さを実感!”Mさん”の場合
こちらも、やはり小型の店舗勤務の際に出会った新人の子です。
その時はウチの店舗に限らず、社内全体で問題になっていたのが、”サボりを疑われる様な当日突然休む新人の子が増えている“問題でした。
その中枢にいて店舗異動を繰り返していたのが”Mさん”でした。
私は、焦らず根気よく丁寧な言葉遣いでの指導を心掛けて当たりました。
しかし、それでも突然休む日が減ることは無く、その子と周りの人との関係性に距離が生まれてしまったのです。
「どうしたら仕事のモチベーションを上げてもらえることが出来るのか?」
考えた末にたどり着いた答えは、”行っている作業の一つ一つの意味を伝える“と言うことでした。
至ってシンプルな方法ではありますが、行っている作業の意味が分からなくてはモチベーションも上がらないと言うもの。
さっそくその方法で指導に当たってはみたのですが、その子一人の教育に時間が掛かってしまって上手いことその他の業務が回らない日々。
しかし、自分がしている業務の大切さが伝わったのか、突然休んでしまうことは着実に無くなっていきました。
「この方法は有効だ!」
そう思ったのも束の間、突然彼女は辞めてしまいました。
辞める際には、特に私を責めることはしませんでしたが、モチベーション維持の難しさを知りました。
確かに職場での教育も大切ではありますが、それ以前に“自分に合った仕事を見つける”事の大切さ…それを痛感した事例でした。
まとめ
最近のドラッグストアの新人教育の実態について書いていきました。
あくまで、私の実体験に基づいた話になっています。
1つの参考として頂けると嬉しく思います。では、ポイントをまとめます。
時代によって新人教育の姿は変わっていくもの。
頑張って新人を教育することが延いては「自分の成長」の糧にもなると思いますので、皆さん一緒に頑張っていきましょう!
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